cheeky squirrel’s diary

隙あらば怠惰、夢見る臆病者、けれど人生を諦めたくない私の北米生活日記。むむぅ~!                                 🔦当サイト内の画像、文章などの無断転載及び複製などの行為は違法です。

まだ東京に住んでるの? (未来)

タイトルから批判を買いそうな文字を並べてしまった…。

「まだ東京に住んでるの?」
遠くない未来、これは一般的な考えになるのではと思っている。

高層ビルがところ狭しに並び、走る地下鉄は血管のよう、最新で一流の物に溢れ、それに魅せられる人も溢れかえっているというまさに先進国を絵に描いたような街。

思春期の頃の私も多くの地方若者と同様に、都会に憧れていて、大学は当然のように東京に行くと決め、実際にそうなった。
(東京に憧れた理由として、モダンな街並みや便利な生活というのはありましたが、「話し方がテキパキとしていて、物事が効率よく進みそう。」というのが一番大きな理由でしたね。職場には素敵な女性の先輩が多く、これもありがたいことでした。)

やはり東京は魅力的で、一流の海外アーティストのライブに行けたり、文化芸術の面でも十分に楽しませてもらった。
質の高さをどこまでも追い求めようと努力する勤勉な日本人のなせる技が凝縮されたTOKYOは、たまげたもんです。

私はずっと東京で生きていくのかな~なんて思っていた時期もあったが、仕事と外国での生活によって、この考えに変化が訪れた。

東京は、言うまでもなく基本的な生活費が高い、高すぎる。さらに貼られまくる広告は見ている人のお財布事情に関係なく、次々と新しい商品を宣伝してくれて、またそれを買おうと思えばすぐに買えてしまう!という慈悲の欠片もない消費システムが、流行に敏感な東京人を取り巻き、お財布の紐をゆるゆるにさせる。
物をガンガン買って、バンバンと消費することが、東京の幸せを象徴するみたいだ。日々を楽しむためにお金を払う街、東京。

しかし行き着く先は、東京人も緑あふれる自然であったり、ゆったりと寛げる広いスペース、人間的な温かいコミュニケーションを生活に望んでいるような様子が、けっこう滑稽に見えることもある。


普通の幸せを手に入れるために、朝晩と満員の通勤電車にイライラしながら必死に働くのは、大変なことだよなぁ…。

パリに行ったとき、建築や街づくりの麗しさにはうっとりと溜息だったが、騒音とタバコと強すぎる香水がそこら中に漂っていて、人も冷たい感じだし、早く田舎に帰りたいなぁと思った。一緒にいたフランス人も「パリに住むフランス人は正気じゃない」と言っていて、そんなものかと思った。


こちら北米では、全然お金を使わない。純粋な生活費以外ほとんどお財布を開いていないですね、そういえば。服や化粧品も半年に1度thrift shop で買うので足りるし、出かける先も丘や川、湖、山の中なので0円。東京のように最先端のものは少ないけれど、自然の美しさや、時間と空間、そして心のゆとりがある。

現地人も、ダウンタウンには住みたがらず、山に近いほど人気で、住宅賃金が高くなる。皆さん自然に囲まれて暮らしたいようです。


日本の地方でも、こんな生活ができるのだから、もし私が日本に住む機会があれば是非とも地方に行きたいと思う。国際空港に近いところだと、尚更いいですね。

普通の幸せを、お金をかけずに手に入れたい。貧乏根性丸出しにしております。


外国人にとっても、東京は観光地として人気だけれど、どこが一番好きだったかと聞くと、北海道、京都、奈良、金沢、福岡など地方都市を答える人が私の周りでは9割を超える。「東京は近代的ですごいけど、疲れます。日本の田園風景は素晴らしいです。そして、優しい日本人がいます。」と、やはり古き良き日本が彼らに感動を与えるようで、普通の中に美しさを見出しているように思える。

(高級ブティックやお洒落な自撮りなどを目指して来られる方はやはり東京が一番な様子。東アジアの方が多くて、これも面白い現象です。)


また長々としてしまいました。

普通の幸せを手に入れるためには、地方でも十分で、それは世界共通の感覚なのかもしれません。



SNSやらで、大都会はやはりキラキラとしていて、そこでの暮らしはさぞ楽しかろうと錯覚してしまうけれど、キラキラは一瞬ですね。その一瞬のために、けっこうなお金を払わないといけないって、しあわせのコスパが良いとは言えません。

(個人差が大きいですけれども。)


30年以内に首都圏に巨大地震が発生する確率は70%を超えたという研究発表もありましたし、恐ろしいです。



都会に住むことがステータスという価値観は、いつまで続くのかなぁ。



バレンタインデーは、お花とカードをいただきました。おぉ〜

おしまいです。